国連WFPは、世界中の人々が十分な食糧と栄養を得られるように、防災に取り組んでいます。食糧不足や栄養不良、貧困、災害など様々な問題が混在する地域では、国連WFPは、政府、国連機関、非政府組織および地域社会と密接に連携し、防災への取り組みを支援しています。
国連WFPのプログラムのおよそ半数が、防災関連活動です。こうしたプログラムは例年およそ60カ国で実施され、最大3,000万人を支援しています。

食糧関連の防災活動分野

  • 緊急時への備え、緊急支援および復興支援
    国連WFPは常に緊急時へ備え、支援の準備や計画を行っています。そうすることで、災害時にはいち早く緊急支援を立ち上げ、弱者が災害でこうむる被害を減らすことができます。また、支援諸機関へ対して支援物資輸送(ロジスティクス)や情報通信技術サービスを提供するほか、食糧関係の支援活動の調整も行っています。
  • 強靭な地域社会の構築と弱者の保護
    国連WFPは、政府や連携機関とともに、防災につながる社会基盤の整備を行っています。土壌および水の保全、洪水防止インフラの整備および復旧、道路の修復といったさまざまな工事を行い、その工事に参加した人に対して食糧を支援します。
  • セーフティ・ネットと社会的保護の推進
    セーフティ・ネットなどの社会保護の仕組みは、自然災害リスクの軽減や、気候変動への適応策を推進するために重要な政策です。国連WFPでは食糧安全保障および栄養関連の分野において、拡張がしやすく柔軟なセーフティ・ネットと社会的保護システムの整備および推進をサポートしています。
  • 食糧安全保障の分析とモニタリング、および早期警戒
    国連WFPは各国政府に対し、食糧の安全保障、栄養状況、市場指標および災害等を監視する高度な食糧安全保障モニタリングシステムの実施を支援しています。そうすることにより、災害対策、防災および災害対応を実行するのに効果的な分析を行うことができます。
  • 能力開発と南南協力
    国連WFPは各国政府とともに、人道支援、食糧と栄養の安全保障、生活支援、脆弱性分析、緊急時への備え、社会的保護とセーフティ・ネット、強靭な社会構築といった分野において、防災能力の開発に取り組んでいます。